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2011年春季学連「勝手ランキング」 by 外道無量院

毎年度の学生セーラーの最終的な目標である、「全日本インカレ」の優勝争いを年度初めに占う意味での「春季勝手ランキング」を、ここ数年にわたって発表してきた。今年は「3・11」の件もあり、その発表を迷った。しかし、各種大会でハーバーで会う現役セーラーや若手OBから、「今年の『春勝手ランキング』はどうなのか?」という言葉を何度も耳にしたので、例年通り、ここに発表することにした。

春の訪れが間近に迫った時期に突然に発生した大地震により、全国的に各水域でのレーススケジュールや関東以北ではその練習にも及ぶ影響が大きく出た。 関東水域でも地震による影響は大きかった。3月から5月GWにかけて予定されていたレースは関東春インカレを含めてすべて中止。それどころか、葉山に集結を終って合宿中だった多くのヨット部が、森戸海岸からの撤退を迫られ、おまけに関東学連主導で、3月一杯は一切の活動が自粛された。八景島拠点の大学はそこへ戻って4月からの練習再開であったが、風が無かったり、又逆に強風で出艇禁止になって思うように予定したトレーニングが出来なかったところが多かったのだ。

それでは、クラス毎に評価・解説しながらランク付けを行ってみよう。





Ⅰ.「470級」

昨年の蒲郡インカレで、圧倒的な強さを見せつけた日本経済大。エーススキッパー・飯束潮吹、2番艇・岡賢志やエースクルー・大嶋龍介が卒業したが、片クラス特化の優位性もあり、難なく穴埋め出来ているのだろうか?唯一残ったレギュラー・スキッパーの土居一斗(2年・福岡第一)はエースに昇格。2番艇以下を今村亮(3年・羽咋工)、徳重エリカ(4年・錦江湾)、岩下哲也(2年・長崎鶴洋)、波多江慶(3年・福岡第一)あたりを中心に激しくレギュラー争いを展開中だ。しかし、ここの強みは何といっても、クルー陣の上手さにあるのではないか、と見ていて感じる。内野航太(主将・長崎鶴洋)を筆頭に、外薗潤平(3年・鹿児島商)は、間違いなくトップクラスのクルーワークを見せるし、新人・磯崎哲也(1年・福岡第一)や女子ながら安田真世(4年・博多女子)も非常に良く鍛えられていて感心する。

春季関西インカレや関関同立定期戦でこのクラスを制覇した関西大。和歌山で行われたジュニアワールド&ユニバ予選でも軽風域の初日に限っては、日経大勢を相手に互角以上の健闘を見せた。この春に大きく成長したのは濱田華帆(3年・別府青山)だ。昨年からのレギュラー、後藤沙季(4年・別府青山)を含め、冬の間に意識してかなりの増量をはかったようだ。共に目だって体が一回り大きくなっていた。この2艇は、風域の守備範囲を広げていければ日経大も安心できないスピードがある。3番艇は、島浦恭平(4年・高田)、原口鈴加(3年・関大一)、昨年はスナイプに乗っていた後藤沙織(2年・別府青山)あたりで激しく争っている。順風以上なら男子・島浦、それ未満なら女子の原口か後藤、と使い分けもあるのかも知れない。原口と後藤沙織はジュニアワールド遠征も決まっており、チームとしても意欲的だ。更にはクルーワークが年々進歩しているのも強み。伊佐常哉(4年・開邦)、伊勢木仁(4年・関大一)、大石亘佑(3年・敦賀気比)、西山宏美(3年・大阪桐蔭)などが激しいレギュラー争いを展開している。

総合で3連覇中の早稲田。そっくりと残る昨年の470スキッパー陣から横田敏一(4年・中村三陽)をスナイプにコンバート。抜けた穴を良くも悪くも「評判」の高い新人・山口寛規(1年・福岡第一)で埋める布陣だ。エース格は市川航平(3年・早大学院)。和歌山でのジュニアワールド&ユニバ予選では、日経大勢や関大勢に見劣りしてがっかりしたのだが、中止になった春季関東インカレの代替レースとして開催された新人戦ではオールシングルでまとめて見せた。堂々としたエースらしい成績だ。西村元(4年・清風)も昨年から残るレギュラースキッパー。クルー陣も、大矢勇輝(4年・清風)、坂和陽介(4年・鎌倉学園)、石橋堅人(3年・早大学院)と、昨年からのレギュラー、もしくは準レギュラー級が残り、はやくもスキッパー陣の能力は充分に引き出せる体制となっている。

「日経大の土居を倒す」と宣言し、芹澤暢孝(4年・土浦日大)をクルーに従え、ユニバ代表選考の和歌山へ単独チームで乗り込んだ日本大期待の新人・中村睦宏(1年・中村三陽)。言葉通りに見事な戦い振りをみせ、日経大のエース土居に「あわや」、という健闘を見せた。2位とは言え、「負けは負け」と潔く坊主頭に丸めて帰京。当然に新人戦での走りが期待された名門・日本大勢だったが、残念ながら、序盤の失点(あきらかに前週の「スナイプOCS2艇」に対するコーチ陣の「薬」が効き過ぎ?)と、勝負どころでの安定性を欠き早稲田には一歩及ばなかった。しかし、武次祐太郎(4年・長崎総科大)、植木剛史(3年・磯辺)と揃えるスキッパー陣には、これも期待の新人・井嶋清芳(1年・霞ヶ浦)も控え、早稲田に見劣りはしない。春季合宿や新人戦でも連日、中堅・若手のOBが駆けつけて激を飛ばしており、名門復活の手応えは充分に感じられた。秋は楽しみか!?

昨年の蒲郡インカレで日経大に次ぐクラス準優勝メンバーのスキッパー、秋山玄(4年・慶應藤沢)、飯野啓太(3年・慶應義塾)の2名が残る慶應義塾だが、その両艇に乗っていたエース・クルー2名の卒業が響いたか、新人戦ではクラス3位と降順。3番艇・西内翔(3年・慶應義塾)には唯一のこるレギュラークルーの小川晋平(3年・慶應義塾)を配して何とかまとめただけに、1、2番艇のクルー強化がこれからの課題と見えた。

以上のチームと遜色ない力を持っていそうな関西学院。しかし、何故か昨年来、それ以前は活発だった遠征が極端に減り、毎年出場してきたジュニアワールド予選にも不出場が続く。入れ替わるようにお隣の関大は昨年からジュニアワールドやユニバの予選に積極的に出場し、かつ、代表を勝ち取っているので、取組み方が対照的になってしまった。結果的に今シーズンはその関大470に分が悪いとは皮肉なものだ。笠井大樹(4年・啓明学院)、西尾駿作(2年・関学高等部)、松下結(3年・長崎工)と揃えるレギュラースキッパー陣の高校時代の実績は、上位に挙げた各チームに優りこそすれ決して劣らない。立て直せれば、上位を争う力は充分にありそうなのだが・・・・・。

名門の同志社と福岡大、復活を期す立命館、そして、関東勢の法政、中央、明治は、ハッキリ言って「駒不足」に加えて、中心になるべき選手が思ったように伸びていない印象だ。また、プロ・コーチ高木克也氏が指導しているという明海大も期待した程は走らなかった。下に名前を上げた①~⑥のチームと比較すると、現状では少し差を感ずる。

2011年「470級」・春季勝手ランキングまとめ

①日経大
②関西大
③早稲田
④日本大
⑤関西学院
⑥慶應義塾

正直、学生間で言われているような「磐石」さを、今年の日経大には昨年までほどには感じられないのだ。②~⑤のチームなら、「条件次第」では勝ち目アリ、ではないのか?


Ⅱ.「スナイプ級」

あまり悩む事もなく、あっさりと上位6チームを絞り込めた470級とは異なり、こちらは全くの混戦模様。とは言っても上位7チームとその他とは差がありそうだが・・・・。

このクラスをインカレで2連覇中の早稲田は、その立役者・古谷信玄/木内蓉子の「スナイプ2枚看板」が揃って卒業。クラス2連覇メンバーの残存スキッパー・加藤文弥(3年・海津明誠)は計算がたつだろう。これに、前述のように主将の横田をコンバートして、スナイプ経験豊富なクルー井坂智(4年・早大学院)とペアを組ませ、3番艇には女子の新人の山口優(1年・唐津西)に最重量クルーの小林誠(4年・関東国際)を配して起用する布陣で新人戦に臨んできた。しかし、昨年に比較すると、「クラス3連覇」を狙うにはかなり荷が重いのは確か。「オープン参加」の「4番艇」のスキッパー・前島雄太(4年・早大学院)も着順では遜色なく、虎視眈々とその座を狙うか。更に「秘密兵器」を隠している、という噂まであるが、その真相や如何に!?

新人戦では極端に傾いた有利なアウター・ピンエンド付近混戦で2艇がOCSに沈み、実施が3レースに終った事で、内容はともかく3位に甘んじた名門の日本大。スピードもあり、クルーの動作もキビキビとした印象で、他チームのスナイプ乗員と較べると、体もがっちりとして屈強な選手を揃えているようにも見える。エース格の小又友和(4年・霞ヶ浦)を中心に、堀内宣栄(4年・吉田)、安藤嶺(3年・別府青山)と揃えるスキッパー陣に小野新(4年・土浦日大)、芳田翔平(4年・中村三陽)、西宮敬宏(3年・霞ヶ浦)とクルー陣も高校からの経験者をズラリと揃えるのも強み。これからの巻き返しは期待できそうだ。

ユニバ予選、関関同立、そして社会人を含む江の島スナイプでも勝利して、「学生スナイパーNo.1」の呼び声高い同志社/西村秀樹(3年・中村三陽)。だが、3シリーズ見ても、残念ながら残りの2艇がサッパリである。現状でインカレを迎えたとすると、西村艇と2、3番艇との間には、楽に2~30艇は挟みそうで、チームとしては暫く苦しい戦いが続くだろう。

関東新人戦を勝利した慶應義塾。唯一残る昨年来のレギュラースキッパーの佐藤洋平(4年・秋田中央)が引っ張り、田辺裕之(4年・慶應義塾)、畑中翔太郎(3年・慶應義塾)が粘り強く走って何とかまとめた結果だが、「優勝」にしてはかなりのハイスコア。早稲田や日大の「英語」と「実施3レースのみ」に助けられた印象は強い。しかしながら、逆の見方をすれば、佐藤が巧みに実戦経験が少ない2、3番艇をリードしたとの見方も可能で、今後の鍛錬次第では上位キープも。インカレ2年連続の「総合準優勝」で、OB会の三田ヨット倶楽部も力が入り、新進気鋭のヨットデザイナー設計の辻堂フルモデルチェンジ新型艇を早くも購入したらしい。関東個選で公式戦デビュー?

昨年はシーズン後半を棒に振った立命館。今のところ飛びぬけたエース格がいない代わりに、3艇がほぼ同スコアで走れるのが特徴。同水域のライバル、同志社とは全くの対照的な構成だ。中でも、曽和慎也(4年・中村三陽)がもう少しは走れる潜在能力を秘めているように思えてならない。レース出艇の間際まで雑用に追われて、今ひとつセーリング自体に集中出来ていないようにも見える彼が、秋本番までに本来の走りを取り戻せば面白い存在だろう。

その立命館を関関同立定期戦ではからくも下して勝利した関西学院。西尾将志(4年・関学高等部)、小栗康弘(2年・中村三陽)と昨年来のレギュラースキッパー2名が残り、残る課題は3番艇。高校以前からの経験者部員も多く、早稲田のように思い切って新人スキッパーを起用してみたり、あるいは、470控えスキッパー勢から回せそうな選手も複数いるように見えるのだが。余計なお世話だな、失礼。勝手にやってくれ!

和歌山でのジュニアワールド&ユニバ予選では、序盤の不調を風が上がった後半戦で早稲田の1、2番艇に走り勝って逆転した長尾昴(3年・中村三陽)がエース格の関西大。しかしながら、意外にも関関同立戦でその強さは全く感じられず、接戦だった上位3チームとは水をあけられての最下位に終った。

正直、これで関東勢との力量比較が少しばかり混乱して困った!

豊富な練習量に支えられて、インカレ本番までには見事に鍛えられて健闘をみせる九州勢の福岡大と鹿屋体。しかし、今年は「質・量」で共にかなり苦しく、さすがに厳しいシーズンとなりそうか?

中央、明治、法政など、関東の「常連校」は揃って部員が少なく、かつ、この春は練習不足に加えて、どちらかと言えばスナイプよりも470重視(あるいは学生に配艇を任せっぱなしの結果?)の乗員配置に見え、上位争いするには余程の猛練習と乗員組み換えはが必要では?

これも余計なお世話!?そうだ、失礼した。ご自由にどうぞ!


2011年「スナイプ級」・春季勝手ランキング

①日本大
②早稲田
③立命館
④関西学院
⑤慶應義塾
⑥同志社

「英語2発」で3位に沈んだ日大だが、同じく「英語1発」で2位の早稲田を含め、現在の慶應よりも上位に評価した。さらに、関東遠征した西村艇を中心とした同志社と、和歌山遠征してきた早稲田の2艇と関大長尾艇を「モノサシ」にして、関西・近北のトップチームだけは新人戦優勝の慶應よりも上位と評価した。

古屋会長、申し訳ない!


Ⅲ.「総合」

スナイプは昨年と異なり、かなりの混戦だ。どこが勝とうがそう差は開かない感がある。そうなると総合の見極めに470での比較がより重要だ。春季の関東水域各大学間の定期戦中止で、関東での順位付けは必然的に新人戦重視となり、早稲田の首位は不動。しかし、実戦経験の不足からか、新人戦ではチグハグ感が出て不本意な結果に終った日大も、内容・ポテンシャルを考えればこれからの猛練習・実戦経験の成果次第では互角以上の勝負に持ち込める可能性は大きい。①、②の差は極僅かだ。

③~⑤はほぼ横一線。

敢えて470チームの中風域以下でのスピードという「決め手」を評価して、関西大を上位にとった。ちなみに、スナイプ欄ではランキング入りしていないが、関西大スナイプは、「7位」の評価。

同志社は、スナイプ/エース・西村艇に残り2艇、さらに470・3艇が上位校に付いて行けるようになれば大きく上昇も?「豪華OBコーチ陣」が、秋までにどう鍛えてくるかに期待したい。


2011年「総合」・春季勝手ランキング

①早稲田
②日本大
③関西大
④関西学院
⑤慶應義塾
⑥同志社

2年連続で続いた「早慶関関」の勢力図に、今年は名門・日大が割り込んで入った構図だ。これからの、特に夏休み合宿の猛練習による学生セーラー各位のインプルーブ・進化に期待したい。

果たして「史上2校目」となる早稲田の「総合4連覇」達成はなるのか?

それが成らないとすれば、止めるのは何処なのか!?

一方で、あっと驚く「バカ伸びチーム」の誕生を願って止まない。

学生セーラー各位の健闘を祈る。

合掌

外道無量院


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